「なんでそんなにお金のことを考えてるんですか?」
とたまに聞かれます。
答えは
「お金より大事なものをもっと大事にするために、お金のことを考えている」
のです。
お金を稼ぐのも
お金を増やすのも
最終的にはお金を使うためです。
自分にとって「お金より大事なもの」に使いたいのです。
お金があれば、お金より大事なものをもっと大事にできます。
逆に、お金に足を引っ張られたくないのです。
だからお金について誰よりも考えています。
お金があると大事なものをもっと大事にできる。
お金より大事なものというと
- 家族
- 友だち
- 健康
- 時間
など、いろいろ浮かぶでしょう。
お金で買えないものと言った方がいいかもしれません。
自分の場合は、「家族」です。
子どもの頃は父親の転職や転勤の都合で、日本各地を転々としていました。
小学校は3つ、中学校は2つ、異なる学校に行ってます。
自分は地元と呼べる場所がなく、あえて言うなら「家族」がいるところが地元でした。
「家族」中心で過ごしてきたせいか、妻と結婚して、子どもたちが生まれてからも「家族」中心で行動しています。
家族と一緒に過ごすために一戸建てや車を買いましたが、とても良いお金の使い方だと満足しています。
お金があると、お金より大事なものをもっと大事にできます。
逆に、お金がないと、お金より大事なものを大事にしたくても足を引っ張ることがあります。

本当は家族と住む一戸建ての家が欲しいけど、お金がないからあきらめる。
本当は家族と一緒に大きな車に乗りたいけど、お金がないから小さい車で我慢する。
本当は家族においしいものを食べさせてあげたいけど、お金がないから外食を我慢する。
・・・と、お金を理由にあきらめたり、我慢したりします。
「いやいや、別に一戸建ての家や車がなかったり、外食ができなくても自分たちは不幸にならないよ」
という話をしているわけではありません。
それは個人の価値観の問題で、今回は無関係です。
自分や家族が「それ」を望んでいるときに、お金の話は避けて通れないという話です。
お金は選択肢を増やす手段である。
お金とは「選択肢」を増やす手段です。
お金があれば、選択肢が増えます。
お金がないと、選択肢が減ります。
自分や家族が一戸建ての家や大きな車が欲しかったり、外食をしたいときに、「買う」という選択ができます。

だから
「なんでそんなにお金のことを考えてるんですか?」
と聞かれたら
「自分の選択肢を増やすため」
と答えることもできます。
大事なのは人生の選択肢を増やすことです。
自分で自分が選びたいことを選べるかどうかです。
お金はそのサポートをしてくれます。
お金によって自分の選択肢が増えた経験
会社員時代、会社員を辞めたいと思っていても、「別の収入源(お金を生み出すもの)」が必要でした。
副業を始める前の自分が取れる現実的な選択肢は「転職」くらいでした。

複数の転職エージェントに登録して転職活動もしましたが、残念ながら希望に合う場所は見つかりませんでした。
その後、副業で給料以外の収入源ができて、お金が増えたときに
「あれ、転職しなくても会社員を辞めることができるぞ」
と選択肢が増えたことに気づきました。

そして会社員を辞めるという選択をしました。
選択できたのは、間違いなくお金のおかげです。
おかげで家族との時間を何倍にも増やすことができました。
お金を稼ぎすぎて大事なものを見失わないように。
最後に、ある経営者の話をしたいと思います。
その経営者は若い頃、貧乏生活でした。
妻と生まれたばかりの子どもに良い暮らしをさせてあげたくて、自ら起業し、努力した結果、成功しました。
しかし良い暮らしができるようになった後も、会社を拡大するため、朝から晩まで仕事を続けました。
お金はありますが、家族と過ごす時間はほとんどなく、ある日、妻は愛想をつかして家から出ていき、子どもは仕事ばかりの父親を恨んでいました。
「どうしてこんなことになったんだろうか」
と彼は考えました。
いつの間にか自分が、「自分にとって大事なもの」より、「お金」の方を大事にしていたからだと気づきました。

・・・これ、作り話じゃないんです。
仕事で中小企業の事業承継の支援をしている中で、そんな場面に出会って考えさせられました。
過ぎたるは猶及ばざるが如しです。
お金が少ないのも困りますが、多すぎるのもまた良いとは限りません。
必要な分だけ稼いだら、後は稼ぎすぎないようにご注意ください。
お金はあくまで手段です。
お金よりも大事なものを見失わないようにしましょう。
神田昌典氏の著書に『成功者の告白』という本があります。
この本でも成功した後の「お金のダークサイド」について物語形式で語られています。