個人事業主も会社も1年分の経理をまとめてすると地獄を見ます。
かといって、毎日コツコツやるのも面倒くさい、という方もいると思います。
タイミングとしては月1回がおすすめです。
私は月末にやっています。
今回は、私が月末に使っている経理のミスを減らすためのチェックリストをご紹介します。
会社の経理も個人事業主の経理も同じようにやってます。

今回紹介するチェックリストは、あくまで「私」に合ったチェックリストです。
ご自身の状況に合わせて加工してみてください。
売上が月末ギリギリまで確定しない場合は、月初にしてもいいでしょう。
その場合でも最後の「支払漏れ」と「請求漏れ」の確認だけは、月末にすることをおすすめします。
<チェックリスト>
- 通帳の記帳
- レシート・領収書の整理
- 携帯電話代・ネット代などの領収書の印刷
- クレジットカードの利用明細の印刷
- 預り金の残高の確認
- 支払漏れの確認
- 売上計上と請求漏れの確認
- 推移表で他の月と比較
※私が使っている会計ソフトはこちら
- 個人事業:マネーフォワード確定申告
- 会社:マネーフォワードクラウド会計
1.通帳の記帳
ネットバンク以外は、まず通帳を記帳し、取引を会計ソフトに入力します。
私の場合は、ネットバンキングをしていないメガバンク・地銀・信用金庫が記帳対象です。
入力したら、必ず銀行の「預金残高」と「会計ソフトの残高」が合っているか確認しましょう。

普段、取引がない場合でも、受取利息が「2月・8月(または3月・9月)」に入ってくることが多いので、確認のために記帳しましょう。
クラウド会計とネットバンクをデータ連携しているときは、残高が合うのが普通ですが、念のため確認しましょう。
関連>>【クラウド会計で簡単経理】ネットバンキングと銀行連携して、預金残高を自動で合わせよう!
2.レシート・領収書をかき集める
月末になったらその月のレシートや領収書をかき集めましょう。
財布はもちろん、カバンやポケットなど、心当たりがあるところは全部探します。
車のダッシュボードに入れていたり、生活費のレシートと混ざったりしていないでしょうか。
例えば普段から会社用のレシート入れを作り、もらったその都度入れておくのもよいでしょう。
レシートは金券です。
なくしたら損です。
自分が苦にならない仕組みを作りましょう。
3.携帯電話代・ネット代などの領収書の印刷
固定費も、領収書を印刷します。
私はその月に支払った分(前月分の明細)を印刷しています。
毎月印刷して内容を確認するのがおすすめです。
4.クレジットカードの利用明細の印刷
私は支払月のクレジットカードの利用明細書(前月分の明細)を印刷して、支出の確認をしています。
会社用のクレジットカードは、「1枚」に集約しています。
未確定の当月分の利用明細については、さらっとネット上で身に覚えのない支出がないか確認しています。
5.預り金の残高の確認
役員報酬を支払うときには天引きした所得税や住民税(または社会保険料)を預り金にします。
そして、実際に支払ったら、預り金を減らします。
<役員報酬の支払時>
役員報酬**/預り金**
<税金の支払時>
預り金**/普通預金**
税金を天引きして会社が預かっていますが、うっかりすると支払いを忘れます。
支払いが遅れるとペナルティがつくことがあるので避けたいですね。
毎月、預り金の残高を確認しましょう。
(1) 毎月支払いの場合
前月の預り金が、今月支払って消えているか確認します。
消えてないということは、支払漏れの可能性があります。
(2) 半年払いの場合
特例(手続き必要)で次のタイミングに払うことができます。
- 所得税:7月(1~6月分)と1月(7月~12月分)
- 住民税:6月(12~5月分)と12月(6月~11月分)
支払月までは、預り金が増えていることを確認します。
このほか、税理士への顧問料や外注費の源泉徴収があるときも、税金の支払い状況を確認しましょう。
6.支払漏れの確認
自分が支払漏れをしていないか、確認しましょう。
相手から請求書が届いていたのに、封を開けずに机の上にそのままでは信用を失います。
特に今月だけの単発のものは、忘れやすいので注意が必要です。
7.売上計上と請求漏れの確認
まだ入金がない売上を計上します(売掛金)。
※入金ベースで仕訳をして、決算のときだけ発生主義にしている場合は不要です。
<売上の計上>
売掛金**/売上**
<売上の入金時>
普通預金**/売掛金**
私の場合、月末までに確定しないのがアフィリエイトやアドセンスの収入です。
しかたないので月末時点ではそれっぽい金額(概算)で仕訳だけしておいて、後日、確定したら金額を変えてます。
同時に自分から相手に請求に漏れがないかの確認もしましょう。
- 他の仕事で忙しくてお互いに忘れていた
- 相手はもう払っていたつもりになっていた
なんてことはよくある話です。
8.推移表で他の月と比較
ひととおりできたら、「推移表」で他の月と比較します。
マネーフォワードは「会計帳簿」の中に「推移表」という名前の表があります。

弥生会計だと「月次残高推移表」、freeeだと「月次推移」あたりを見ましょう。

推移表(損益計算書)で次の点を確認します。
- 他の月と比べて漏れている売上はないか
- 他の月と比べて極端に金額が多い/少ない費用はないか
- 固定費は毎月ほぼ同じか
推移表を見て違和感があれば、何か間違っている可能性が高いです。
総勘定元帳や補助元帳を見て、原因を探しましょう。
例)
- 日付を間違えて別の月に入力していた
- 支払いが漏れていた
- 勘定科目を間違えていた
その他必要なもの
他にも
- 社会保険料の未払計上
- 毎月の減価償却費の概算計上
- 毎月の法人税・消費税の概算計上
といった項目もチェックリストに入れておいてもいいかもしれません。
自分のチェックリストを作ろう
私は以上をA4用紙1枚に印刷して、毎月見ながらチェックしています。
アナログな方法ほど、ミスは減ります。
ミスをしたら項目を追加していきましょう。
毎月、少しずつ気づいたらチェックリストを更新していけば、良いチェックリストになるでしょう。
※私が使っている会計ソフトはこちら
- 個人事業:マネーフォワード確定申告
- 会社:マネーフォワードクラウド会計