マイクロ法人

売上の大中小で考える!個人事業主、マイクロ法人の二刀流、法人の3つの使い分け

個人事業主、二刀流、法人
  • 個人事業主
  • 個人事業主とマイクロ法人の二刀流
  • 法人

のうち、どれがいいの?

という質問に答えたイメージがこちらです。

つまり、売上の規模によって個人事業と法人をうまく使い分けようということです。

  • 売上 [小] → 個人事業主のみ
  • 売上 [中] → 個人事業主とマイクロ法人の二刀流
  • 売上 [大] → 法人のみ

この分類は、「法人化」の実務に詳しい税理士のスフィンクス所長さんの考え方を参考にさせていただいています。

また、法人成りでは売上ではなく「所得(利益)」の規模を目安にする考え方もあります。

この場合も同様に所得の大中小で考えると良いでしょう。

順番に見ていきましょう。

個人事業主→法人

一般的には、個人事業主をやっている人が売上が増えてくると「法人成り」を検討します。

  • 売上 [小] → 個人事業主のみ
  • 売上 [大] → 法人のみ(法人成り)

法人成りでは、個人事業を廃業し、法人で事業を行います。

これは多くの場合、行っている事業が「1つ」なので、個人事業主 or 法人の2択になるからではないかと考えます。

個人事業主→マイクロ法人の二刀流

しかし、個人事業主と法人成りの中間には、

個人事業主とマイクロ法人の二刀流

という選択肢もあります。

個人事業主として稼ぐようになると負担になるのが

国民健康保険料

です。

がんばればがんばるほど国保の負担が重い

国民健康保険料を減らすいい方法はないかか?

と稼いでいる個人事業主ほど悩ましいところです。

そこで登場するのが「マイクロ法人」です。

  1. マイクロ法人を設立する
  2. 個人事業と別の事業を法人で行う
  3. 健康保険・厚生年金保険に加入する
  4. 最低限の役員報酬を払う

これにより、国民健康保険料の負担を大きく減らすことができます。

2つの異なる事業が必要な点がネックです。

二刀流→法人

個人事業主とマイクロ法人の二刀流には、1つ欠点があります。

個人事業主としてさらに稼ぐと、社会保険料の節約よりも税金の負担の方が重くなる点です。

所得税は儲かれば儲かるほど税率が高くなる超過累進税率です。

特に所得900万円を超えると住民税と合わせて約43%になります。

ほぼ半分が税金です。

個人事業主で事業を行うよりも、全部会社で事業をした方が節税のメニューが増えます。

〈法人の節税メリット〉

  1. 税率は最大でも34%(所得800万円まで23%)
  2. 役員報酬の活用
  3. 役員社宅の活用
  4. 旅費日当の活用 など

売上(または所得)が中規模のときは社会保険料の削減が目的でしたが、大規模になってくると節税がテーマになります。

売上規模と事業形態

ここまでの話をまとめると次の図のようになります。

「個人事業主」→「二刀流」→「法人」です。

例えば事業売上が200~300万円くらいだと、マイクロ法人を作っても維持費でそれほど得はしないので個人事業主のままでよいでしょう。

事業売上が700~800万円くらいになってくると、マイクロ法人を作る意味があります。

さらに消費税の納税義務が発生する事業売上1,000万円、あるいは税率が43%になる所得900万円を超えていくと、法人で全部事業をやる方が節税メリットを活かせます。

なお、これらの数字は単に目安です。

事業の内容や扶養する家族がいるかどうかによっても有利不利は変わるので、税理士さんと相談して、いろんなパターンでシミュレーションすることをおすすめします。

売上が右肩下がりの場合は?

ここまでは「売上が右肩”上”がり」の場合を前提としていました。

逆に「売上が右肩”下”がり」なら、次の図のように「法人」→「二刀流」→「個人事業主」と段階的に縮小していくことも考えられます。

例えば20XX年のGoogleコアアップデートで売上が激減したアフィリエイターさん。

会社で大きな節税をする意味はなくなります。

役員報酬を引き下げると実質、マイクロ法人です。

なお、会社に「お金」が貯まっているので、それを個人に移す必要があります。

例えば次の3つを並行してやるのも1つです。

  1. マイクロ法人として役員報酬を最低限に(社会保険料を削減)
  2. 主な事業は個人事業主で行う(法人にお金を残さない)
  3. 株主として配当金を受け取る(法人から個人に移す)

配当金は「経費にならない」というデメリットがありますが、売上が激減しているならあえて経費にする必要もありません(総合課税ですが、配当控除も使えます)。

こんなイメージです。

さらに売上が小さくなり、会社から個人にお金を移せたなら、会社は解散して細々と個人でアフィリエイト事業を続けるのもアリかもしれません。

<本の紹介>
役員報酬と配当金で会社から個人にお金を移す方法について参考になるのがこの本です。

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