会社を設立して目指す方向性として
- スモールビジネス企業
- スタートアップ企業
という選択肢があります。
もちろん他にもありますが、今回は単純にこの両極端な2つの違いを比較していきます。
両極端なものを比べることで、見えてくるものがあるからです。
結論としては
「多くのひとり社長はスモールビジネス企業を目指しては?」
というのが私の考えです。
<今日の本>
【定義】スモールビジネス企業は自分のための会社
まず2つの会社について、私の独自の定義からいきます。

スタートアップ企業は、イノベーションで短期的に上場や売却をゴールにする会社です。
それまでにない商品やサービスを世の中に提供してみんなの生活を変えるので、みんなのための会社と言えます(だから上場・売却できる)。
一方、スモールビジネス企業は、自分のための会社です。
自分と家族が生活するのに必要な分だけ稼げたらOKの会社です。
比較1:スモールビジネス企業は1人で十分

スタートアップ企業はどんどん人が増えていく会社です。
優秀な人材を増やして事務所をどんどん拡張していきます。
一方、スモールビジネス企業は1人でOKです。
人が増えないので事務所を拡張する必要もないどころか、事務所すらいりません。
自宅で十分です。
自分ではできないことも、家族に手伝ってもらったり、アウトソーシングで十分補えます。
比較2:スモールビジネス企業は自己資金で十分

スタートアップ企業が起業からわずか数年で急成長する原動力になるのが資金調達です。
「ベンチャーキャピタルから○○億円調達したか?」
と調達金額が注目される世界です。
一方、スモールビジネス企業は自己資金でOKです。
銀行融資も借りなくていいなら、無借金でいいでしょう。
なお、不動産投資をする場合はレバレッジをきかせるために積極的に活用したいところです。
比較3:スモールビジネス企業は地味でOK

スタートアップ企業のキーワードは「イノベーション」です。
世界を革命する商品やサービスを世に出します。
今までなかった市場自体を創り出してしまうくらいのインパクトがあります。
一方、スモールビジネス企業は地味な事業でOKです。
既にある市場で既にある商品・サービスを提供すればOKです。
世界を革命する必要はありません。
比較4:スモールビジネス企業は役員報酬をコツコツ

スタートアップ企業は上場または売却による株式売却益(キャピタルゲイン)がドカーンと個人に入ってきます。
自分の同期や後輩で実際に役員として参加してIPOでキャピタルゲインを得ているのを見ると、「これぞ資本主義だな」と思いました。
一方、スモールビジネス企業は役員報酬を会社からコツコツ受け取っていきます。
基本的には自分と家族が生活できる範囲で役員報酬を設定すればOKです。
スタートアップ企業と違って上場や売却が目的ではないので、細く長く生き残ることが重要です。
まとめ:スタートアップ企業とスモールビジネス企業
最後にスタートアップ企業とスモールビジネス企業の比較をまとめると次の通りです。
<スタートアップ企業>
- みんなのための会社
- イノベーションで短期的に上場や売却がゴール
- 優秀な人材を増やす
- 事務所拡張
- 資金調達がカギ
- イノベーションがカギ
- キャピタルゲインがドカーン
<スモールビジネス企業>
- 自分のための会社
- 自分と家族が生活するのに必要な分だけ稼げたらOK
- 1人でOK
- 事務所もなくてOK
- 自己資金でOK
- 地味な事業でOK
- 役員報酬をコツコツ
何を目指すかは、当然、人それぞれです。
ただ、ひとり社長の場合は、スモールビジネス企業が合っていると考えます。
他人がどうかより、自分はどうしたいか?
スタートアップ企業はキラキラしています。
いろんなメディアが取り上げます。
でも、重要なのは
「自分はどうしたいか」
です。
例えばTwitterにいるようないわゆる「すごい人」を見て、同じことをする必要はありません。
「自分はどうしたいか」
です。
他人がスタートアップ企業を作るからと言って、自分もスタートアップ企業を作る必要はありません。
あくまでそれは手段です。
自分の目的に合った手段を選びましょう。
このブログでは、スモールビジネス企業について書いていきます。
<今日の本>
スタートアップとスモールビジネスについてさらに掘り下げた本はこちら。
今回の記事を書くにあたり、参考にさせていただきました。