不動産投資はやっていませんが、太陽光発電投資はやっています。
その理由は次の3つです。
- 登場人物が少ない
- 20年間空室リスクがない
- 優遇税制があった(今はもうない)
具体的に不動産投資と比較していきます。
※「持ち家の社宅化」と比較した記事はこちらから。
関連>>【比較】私が不動産投資より持ち家の社宅化を優先した3つの理由
関連>>【社宅節税】持ち家を会社に売って社宅化し、建物・税金・保険料を経費にする方法
太陽光発電をはじめたきっかけ
かつて太陽光発電が40円台の頃、大企業がメガソーラーを作ったり、中小企業や個人も積極的に投資をしていました。
自分も顧客の中小企業に太陽光発電投資をすすめていた関係で制度について勉強していましたが
「よく考えたら自分もやればいいんじゃないか」
ということでやることにしました。
・・・といっても顧客は会社の工場の屋根や遊休地に設置していました。
自分は当然、そんなものはもっていません。
安く山奥の土地を買うこともできましたが、自然環境を壊すし、山奥の土地は20年後に売りたくても売れないんじゃないかと思ったので、一度あきらめました。
その後、たまたま公共的施設の屋根を借りることができたので、やることにしました。
災害時には太陽光発電設備を公共的施設の非常用電源にするため、投資家を自治体が探していました。
自分はそれに手を挙げ、屋根を安く借りることができました。
これなら20年後に土地をどうするかということを悩む必要もありません。
特徴的なのは、災害時には非常用電源として発電した電気が使われるので、一時的に売電収入が入ってこないことくらいでしょうか。
まあ、困ったときはお互い様です(社会貢献)。
融資を受けてやることも考えたのですが、副業のアフィリエイトで利益が出ていたので、そのまま現金一括購入しました。
(1) 登場人物が少ない
さて、改めて自分が太陽光発電投資を選んだ理由にいきます。

不動産投資は登場人物がたくさんいます。
- 売主
- 仲介業者
- 銀行
- 管理会社
- 入居者
一方、太陽光発電投資も登場人物はいますが、少ないです。
- 売主:A社
- 仲介業者:なし
- 銀行:なし
- 管理会社:A社
- 入居者:なし(太陽光?電力会社?)
自分の場合は、太陽光発電設備の売主と管理会社が同じです。
やり取りといっても、そこから毎月の発電量や点検の報告をメールで受けるくらいです。
まあ、この管理会社がつぶれると厄介ですが、特殊事情によりそう簡単にはつぶれません(たぶん)。
特に「入居者」に対するストレスを抱えることはありません。
晴れた日が続くとニヤニヤして、雨が続くと悲しくなるくらいでしょうか。
なお、雨の日に備えてコインランドリーと両方やる方もいますが、自分はやってません。
その理由はこの記事に書きました。
関連>>コインランドリー投資は節税できる?節税商品だけど、私が見送った理由
(2) 20年間空室リスクがない
あるとき
「太陽光発電は20年間空室リスクがない不動産投資だ」
と聞いて、なるほど!と思いました。

どんなに長くても入居者が20年間ずっといることは少ないでしょう。
必ず途中で入れ替わって、空室になる時期ができます。
もし、客付けに失敗すれば空室期間は長くなります。
もちろん、管理会社とタッグを組んで上手に客付けをする不動産投資家さんもたくさんいます。
ただ、20年間、入退去のことを一切考えなくていいのは大きいと考えました。
(3) 優遇税制があった(今はもうない)
太陽光発電投資は、法人税・所得税で
- グリーン投資減税(2016/3/31廃止)
- 生産性向上設備投資促進税制(2017/3/31廃止)
と時期は異なりますが、全額または半分を損金(税金上の経費)として落とせる優遇税制がありました。
特に全額経費にできる即時償却は、リーマンショック後に黒字化して節税対策を探していた企業にとってはうってつけの節税商品でした。
例えば1億円の太陽光発電設備を買ったときに、1億円全額が合法的に経費になるのです。
関連>>太陽光発電投資で節税できる?最強の節税商品の時代は終わった。

自分のときは最後の生産性向上設備投資促進税制で50%償却が使えるときでした。
アフィリエイトの利益(事業所得)と相殺して節税しました。
投資初年度から節税によるキャッシュフロー回収も見込めたので、まあそんなにリスク高くないかと思ってやりました。
最悪、副業で稼いだお金が消えるだけです。
最初に減価償却費を半分とるということは、単なる課税の繰延べで後から税金がかかって意味がないという人もいるかもしれません。
そのあたりは青色申告特別控除を使ったり、他の手段を使ったりして、お金が外に出ないようにするだけのことです。
まあ、なんとでもなります。
まとめ
最後に再度、自分が不動産投資より太陽光発電投資を優先した3つの理由を書くと次のとおりです。
- 登場人物が少ない
- 20年間空室リスクがなし
- 優遇税制があった(今はもうない)
太陽光発電投資は毎年、何もしないうちに銀行口座にお金が振り込まれていきます。
たまに自分が投資をしていることを忘れるくらい、何もすることがありません。
太陽光発電のデメリット
・・・まあ、こんなことを書くと
「今からでも太陽光発電投資を始めた方がいいですか?」
という質問がきますが、自分の答えはNoです。
メリットの話をしましたが、デメリットも確認しておきます。
- 土地・建物に比べて融資を受けにくい ⇒ 自分は現金一括購入しましたが、資金効率は悪いですね。
- 何もする余地がないので利回りをアップできない ⇒ 何もしなくていい自由を得た代償ですね。
他にもありますが、特にこの2つのデメリットが重要だと考えます。
この2つのデメリットが意味するところは
太陽光発電には資産拡大のパワーがない
ということです。
太陽光発電投資は融資を受けにくいし、仮に受けても担保価値が不動産に比べて低いかゼロなので、次の融資につながりにくいです。
一方、不動産投資なら融資を受けながら次々に物件を買って資産拡大をすることができます。
「これから財産を増やしたい」と思っている方には、目的と手段(太陽光発電投資)が合わないのです。
自分はあまり何も考えていなかったので、資産形成期に太陽光発電投資をしました。
その後も事業所得で稼げたから結果オーライでしたが。。。
例えば自己資金が1億円くらいあって、資金の置き場の1つとして太陽光発電投資を考えている人はいいでしょう。
米国株ブロガーのたぱぞうさんの著書でも「1億円の資産」がある場合には、株式だけでなく「ハードアセットに分散投資」することが書かれています。
このハードアセットには「太陽光発電投資」も含まれます。
しかし株式1億円だけでセミリタイアするのは怖いという人は少なくないと思います。
なぜなら、株式は変動が大きいためです。
私も、株だけに集中投資するのは市場変動のリスクが大きいと感じます。ストレスも強いです。
基本的なロジックから言えば株式に債券を組み合わせるところですが、低金利の状況下で債券では旨みがなく、運用効率が落ちてしまいます。
そこで私が選んだのが、不動産や太陽光発電といったハードアセットへの分散です。
運用効率を考えると、資産管理法人を作り、株で積み上げた資産を元手に不動産や太陽光発電などのハードアセットに投資するのは理にかなっていると考えられます。
というのも、家賃収入や太陽光の売電収入は株式相場ほど変動しないからです。
出典:たぱぞう『米国株で始める100万円からのセミリタイア投資術』