今回は
好きなことで生きていくより
嫌いじゃないことで生きていく方が
多くの人は「うまくいくんじゃないか」
という話です。
イメージはこんな感じです。

自分は10代、20代のときに
「自分が好きなことって何?」
と考えて、見つからなくて消耗しました。
だから過去の自分に向けて
別に好きなことで生きていけなくても
嫌いじゃないことで生きていけたらOKだよ
というメッセージです。
自分の好きなことって何だろう?
2014年10月にYouTubeのキャンペーン動画で
「好きなことで、生きていく」
という言葉を聞きました。
その後も有名人やインフルエンサーは
「これからは好きなことをして生きていく時代」
と、自分の姿を見せながら同じことを言います。
確かに
「自分が好きなことで稼げる人」
にとって、今ほど素晴らしい時代はないでしょう。
インターネットとスマホの発達で、個人レベルで世界を簡単に相手にできるようになりました。
・・・同時に
「自分の好きなことがわからない」
「好きって人に言えるほどのことがない」
という人が多いのもまた、現代のリアルだと思います。
また、好きなことはあるけど、それで稼げる人が少ない、というパターンもあります。
つまり、好きなことで稼げない=生きていけないのです。
「好きなことで生きていく」
という言葉にこだわりすぎると、自分を縛(しば)りつける呪いになってしまいます。
嫌いなことはすぐ書き出せる。
「自分の好きなことがわからない」という人でも
嫌いなこと
を書いてみましょうというと、すぐに書けたりします。
好きなことはあいまいだけど、
嫌いなことはハッキリしています。
「何を食べたい?」
と聞くと範囲が広すぎるけど
「何を食べたくない?」
と聞くとハッキリした答えが返ってくるようなものです。

経営コンサルタントの神田昌典さんの『非常識な成功法則』という本の中で、こんな話があります。
まずやりたくないことを書き出す。
いまの人生で、この瞬間に消し去りたいことを。悪の権化になって。
できるだけ自分勝手に。
常識なんか、クソ食らえだ。
自分の汚い面、エゴをそのままぶつける。・・・ペティエドワーズという美術教師がいる。
絵を教えることについては、天才的な人だ。
彼女は言う。親指を描きたいなら、親指を描こうとはしてはいけません。
親指を描くなら、親指の周りの空間を描きなさい。・・・つまりやりたくないことを明確化することによって、
出典『非常識な成功法則』
本当にやりたいことが見つかる。
大学時代にこの本を読んで、自分の中ではこの部分が1番勉強になりました。
今でもこの考え方をいろんなところで使っています。
この方法を使って「本当にやりたいこと」が見つかれば、それはそれで良いことです。
仮に「本当にやりたいこと」が見つからなくても、自分が書き出した
「やりたくないこと」
に価値があります。
私も、自分の「好きなこと」がよくわからない1人でした。
私は本を読んで、実際に紙に「やりたくないこと」を書いているうちに
「やりたくないこと(嫌いなこと)」をやらなければいい
ことに気づきました。
「嫌いなこと以外」は大丈夫だと気づいてから、とてもラクになりました。
嫌いじゃないことで生きていく。
「嫌いなこと以外」には「好きなこと」だけでなく、
それほど好きでもないけど、特に嫌いでもないこと
も入ります。
つまり、「ふつう」のことです。

この「ふつう」のことが大事です。
これで選択肢はぐっと広がります。
今、自分が好きだと思っていること以外にも、嫌いじゃない限りはどんどん試してみましょう。
その中から「新しい好きなこと」が見つかるかもしれません。
やってみて「これも嫌いなことだな」と気づいたら、別のことをやればいいだけです。
「好きなこと」にこだわりすぎて視野が狭くなっていませんか?
今よりも選択肢を広げてトライしましょう。
「好きなことで生きていく」
よりも
「嫌いじゃないことで生きていく」
の方が、多くの人にとっては生きやすいと考えるのです。
嫌いじゃないことで稼ぐ。
「嫌いじゃないことで生きていく」
をもう少し具体的にすると
「嫌いじゃないことで稼ぐ」
になります。

残念ながら、好きだとしても稼げないことがあるからです。
それに好きなことを仕事にしたら、かえって辛(ツラ)くなって
「好きなことは仕事にせずに、趣味のままにしておけばよかった」
という声も聞きます。
好き、かつ、稼げる
だとどうしても選択肢が狭くなりがちです。
嫌いじゃない、かつ、稼げる
に広げて、考えてみてはいかがでしょうか。
嫌いなことは他人に任せる。
「嫌いなこと」がハッキリしたら、それを他人に任せられないか考えてみましょう。

例えば
「自分は経理の仕事だけは嫌だ、絶対やりたくない」
と思っても、会社経営、個人事業主、副業をするなら避けては通れません。
しかし自分は嫌いでも、世の中の人全員が嫌いかというとそうではありません。
「領収書を整理したり、会計ソフトに入力するのが三度の飯より好き!」
と経理の仕事が大好きな方もいます。
今はそういう方を簡単に見つけられる時代になりました。
喜んでやってくれる誰かとチームを組めば、お互いにハッピーですね。
まとめ
- 「好きなこと」よりも「嫌いじゃないこと」で生きていく
- 「好き、かつ、稼げる」よりも「嫌いじゃない、かつ、稼げる」の方が選択肢が増える
- 自分が嫌いなことは、それを好きな他人に任せる
今回の記事は別に「好きなことで生きていく」ことを否定するために書いたわけではありません。
「好きなこと」という狭い範囲で考えるのではなく、もっと広く考えましょうという気持ちで書きました。
もっと選択肢を広げて、ラクに考えましょう^^
〈本の紹介〉