会社員時代は、毎日18時になると
「さあ今日もこれからがんばるぞ」
みたいな感じで残業が当たり前の職場でした。
会社員を辞めて独立すると、「残業時間」という考え方はなくなります。
「残業代」が出るわけでもありません。
でも、独立して気づきました。
会社員を辞めても残業から解放されていなかったのです。
なくなったのは残業時間ではなく「所定労働時間」。
会社員の場合、労働契約で労働時間が決められています(所定労働時間)。
例えば9時~18時(途中で1時間休憩で8時間労働)が所定労働時間だとすると、18時以降は残業(所定時間外労働)です。
残業をした場合は、一般的に残業代が支払われます。
独立すると、この「所定労働時間」がなくなります。
所定労働時間がないので「残業時間」という区分もなくなります。
でも、独立後も会社員時代と同じ10時間労働だったらどうでしょうか。

「残業時間」という名前で呼ばないだけで、残業自体はしているわけです。
独立後は、自分で自分の所定労働時間を決める。
労働に関する法律は、働く人が安心安全に働き続けるためのルールです。
独立後、会社との労働契約はなくなりますが
「自分が自分に対してむちゃなことをしていないか?」
という視点を失うと、セルフ・ブラックになります。
自分を守ることができるのは、自分だけです。
独立後こそ、会社員のように自分で自分の所定労働時間を決めるのです。
とりあえず会社員時代の所定労働時間が8時間だったなら、1日8時間までと決めても良いでしょう。
もちろん、仕事の内容や時期によっては1日8時間を超えます。

8時間を超える分は
「自分は残業をしている」
という意識が大事です。
独立後こそ、「残業時間」を意識する。
会社員時代と違って、毎月固定収入があるわけではありません。
独立した最初の頃は、生活のためにがむしゃらに働くかもしれません。
でももし、毎日毎日残業をしても終わらないとしたら、働きすぎです。
仕事の内容や仕事やり方を見直す必要があるのかもしれません。
それに気づくためにも
「自分の残業時間」
を意識します。
自分がぶっ倒れてからでは遅いのです。
「働かないことによる機会損失」に注意
さて、仕事も軌道に乗って生活に必要な分だけ稼げるようになると、別の罠がやってきます。
それが
「働かないことによる機会損失」
です。
会社員時代はどれだけがんばっても、給料・ボーナスのアップは限度があったと思います。
しかし、独立していろんな仕事をやっていると
「あともう1つ仕事をすれば、〇〇円稼げる」
というのが見えてきます。
会社員を辞めたら「残業代」はもらえないと冒頭で書きました。
しかし独立後、働けば働くほど売上が増えるなら、ある意味、「残業代がもらいたい放題」です。
別に生活に必要な分だけ稼いでいるなら、これ以上、仕事を増やして残業をする必要はありません。
でも、目の前に「お金」が落ちていたら・・・拾わずに無視できるでしょうか?

自分は独立してから常にこれと戦っていました。
世の中には、既に生活に必要なお金は十分あるのに、さらにガンガン働いて、ガンガン稼いでいる方もいます。
それはそれで1つの道です。
でも、ふと立ち止まって、自分が会社員を辞めた理由を考えました。
自分の場合、預金残高を増やすためではなく
時間を増やす
ためでした。
「これは違うな」
と思って、稼げることが分かっていても、時間がかかるものは見送ることが増えました。
「稼げるけど、自分のためにあえて機会損失をする勇気」
です。
「残業時間」を意識して、残業時間を増やしすぎないようにします。
残業時間だけでなく「所定労働時間」も短くしていく。
自分はさらに「残業時間」だけでなく、「所定労働時間」も短くするのが大事だと考えています。

例えば独立後が8時間だったら、その後は6時間を目指します。
方法としては、例えば
- 仕事量自体を減らす
- 時間単価を上げる
- 自分が働かなくていい仕組みを作る
です。
自分の中では「月5日(40時間)」を目安にしています。
40時間で生活費を稼いで、それを超える分(残業時間)は「やりがい」目的でやってます。
だから、やめようと思えばいつでもやめられます。
また、急な病気やケガで仕事ができなくなっても、いきなり困ることはありません。
まとめ
今回のまとめです。
- 独立すると残業時間ではなく「所定労働時間」がなくなる
- 所定労働時間がなくなっても「残業」自体はなくならない
- 独立後こそ、自分で自分の所定労働時間を決める
- 残業が多いときは仕事の内容や仕事やり方を見直す
- 「働かないことによる機会損失」に注意(機会損失をする勇気)
- 残業時間だけでなく「所定労働時間」も短くしていく
この中で、1番言いたいのは「自分で自分の所定労働時間を決める」ですね。
そうしないと「自分の残業時間」が見えてきません。
会社員と違って法律が守ってくれません。
本来なら味方である自分すら、目の前にお金が落ちていたら怪しいものです。
自分で自分の残業時間をコントロールして、生き残りましょう。